プログラム第1部
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TeX Live(再)入門 山本宗宏(株式会社Green Cherry)
概要
昨今、TeX Liveのインストールは、標準で日本語LaTeX組版環境が整い、容易になった。 しかしながら、依然として「TeX Liveのインストール」が"難しい"という声と時間がかかるという声を散見する。 この講演では、TeX Liveインストーラによるインストールを解説しながら、とくに日本語話者向けに、いまのTeX LiveによるTeX組版システムをみていく。 また、次期TeX LiveバージョンのインストーラおよびTeX Liveマネージャに入る予定であるパッケージのダウンロードや展開、フォーマットファイルの生成に関する機能を紹介する。
この講演により、TeX LiveによるTeX組版システムの理解への一助となり、TeX Liveのインストールの理解が広まることを期待したい。
前提知識
TeX Liveのインストールを“簡単”と感じた経験があれば、十分です。
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LuaTeX-ja(再)入門 北川弘典
概要
LuaTeX-jaは,LuaTeX上に日本語組版を実現させるためのパッケージです. 伝統的に使われてきたpLaTeXと比較して
- LuaTeXの利点である「PDF直接出力」「UnicodeやOpenTypeフォントのサポート」などが享受できる
- より細かい日本語組版の制御ができる
などの利点があります.
その一方で,LuaTeX-jaに乗り換えるには,TeXソースを
- pTeXなど「レガシーなエンジン」用からLuaTeXなど「モダンなエンジン」用に書き直す
- pLaTeXによる日本語対応部分をLuaTeX-ja用に書き直す
ことが必要となり,いくらかの障壁があることは確かです,
本講演では,「LuaTeX-jaをそもそも聞いたことがない人」「いまいち試せていない/挫折した人」を 主なターゲットとし,LuaTeX-jaをpLaTeXとの各種比較をメインにしつつ改めて紹介します.
前提知識
- (u)pLaTeX用で日本語主体の文書を書いた経験があれば十分です.
- 「エンジン」「フォーマット」といった用語は,講演中で説明します.
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TikZ/tcolorbox(再)入門 寺田侑祐(鉄緑会)、渡邉倖成(鉄緑会)
概要
TikZは、TeX文書の中で多彩なベクトルグラフィックスを記述できる強力なパッケージです。その表現力は極めて高く、独特の記述法はもはや「TeX上の独自言語」の様相を呈しています。tcolorboxは、TikZを基盤として多種多様な枠囲みを実現するパッケージで、こちらも長大なマニュアルを持つ巨大パッケージとなっています。いずれも「ネットで見つけたコードをコピペして動かしている」「マニュアルの厚さに圧倒されて体系的に学べていない」という方が多いのではないでしょうか。
本講演では、これらのパッケージを使いこなすための基本的な考え方と、実践的なアイデアを紹介します。前半では、TikZの独特な文法を読み解くための要点を整理します。後半では、tcolorboxを用いて見栄えのよい枠囲みを効率的に設計するコツを、実例を交えて解説します。
参加者に求める前提知識
- LaTeXで文書を書いた経験があれば十分です。
- TikZ/tcolorboxを使った経験は問いません。「一度使ってみたが挫折した」という方も歓迎します。
プログラム第2部
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TeX処理系をワークフローに組み込む試み 高橋克典
概要
数式を含むテキストを複数のメディアに展開することを考えます。 このとき各メディアの特性が制約となり、実現するためのフローが複雑になることがしばしばあります。
今回は、可搬性の高いテキストと Web とを対象としたとき、
- 数式・図式が綺麗に組まれること
- 和洋混植であること
- ワークフローが簡潔であること
という三つの要件を満たす仕組みを実現するための一つの試みをお話しします。
特に、TeX の組版の美しさを如何に Web メディアで活用するかという視点に立ち、 DVI を活用する方法を検討し、このアプローチの有用性と限界を見ます。 また、ワークフローを構築する上で実験的に制作した TeX 処理系(SabiTeX)について、 制作の経緯と得られた知見を簡単に紹介します。
前提知識
- LaTeX で文書を書いたことがあること。
- Web で数式を記述しようとしたことがあること。
- TeX 処理系が実際にテキストを処理する流れを簡単に把握していること。
TeX に関しては、第1部を聞いていただけると概ね知識の面では充分だと思います。 Web において数式を組む方法については、既存の方法との比較の中で講演中に説明しますが、経験があるとわかりやすいと思います。
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リアルタイムTeXプレビュー 川口晃世(株式会社Fermion)
概要
TeX はこれまで、1文字直すたびに全体を組み直し、PDF を待つ道具でした。この発表では、打鍵の瞬間に該当ページだけが変わるリアルタイムプレビューを実現したエンジンの設計に関する研究成果を発表します。
鍵になるのは、TeX の組版が「どこまで局所的で、どこから非局所的か」という切り分けです。段落の行分割は
\parで確定する局所的な処理ですが、ページの切れ目はあふれた後に決まり、出力ルーチンを通じて後続のページへ波及するので非局所的と言えるでしょう。前半では、箱とグルー、行分割(バッドネス・デメリット)、ページビルダ(\pagegoal/\pagetotal)、出力ルーチンを、TeXbook の章構成に習って追っていきます。後半では、前半で得た知見を使い、エンジンの設計について説明します。行は TeX に組ませ、ページは自前のページビルダで組み直すという切り分け。打鍵に反応して段落ブロックごとに fork したチェックポイントから組版プロセスを再開します。さらに、速さと正確さを両立するための検証と、安全に組めない文書でどう妥協するかの判断も取り上げます。
取り扱うキーワード :ページビルダ、
\output、バッドネス、チェックポイント(fork)、差分組版、\shipout参加者に求める前提知識
- LaTeX で文書を書いた経験があれば十分です。
- 「箱」「グルー」「ペナルティ」といった用語は、発表の中で順に説明します。事前に TeXbook を読んでいる必要はありません。
発表を通して
- 「TeX では、何が、いつ確定するのか」を、行・ページ・出力ルーチンの流れから理解できるようになる
- TeX の組版を壊さずに高速化するには、どこで線を引けばよいかという設計の考え方を得る
懇親会
閉会後に開催します。会場は会議会場の近隣を予定しています。
Peatixでお申し込みください。
- 一般
- 5,000円
- 学生
- 3,000円
- 20歳未満の方はその旨を申告してください
- 18歳未満の方は保護者の方の参加と同伴が必要です
- 詳細はチケット購入者にPeatix経由にてお報せいたします
更新履歴
- :懇親会の参加費と注意事項を掲載しました。
- :参加者の募集を開始しました。